「AIが人の仕事を奪う」と言われ始めて久しいですが、最近では「AIが人間にかなわないのは、人の温もりがあるからだ」という定説に疑問を持つようになりました。
先日、電気料金の詐欺被害や補助金の相談で行政機関へ行ったのですが、
窓口の対応は「ああ、それは無理ですね」
とすぐに追い返そうとする冷たいものでした。粘って相談しても、まるで「追い返しマニュアル」があるかのように、けんもほろろな対応をされてしまいました 。
補助金の活用を相談者に合わせて提案するのは彼らの仕事のはずですが、それがひどく面倒なようです。
一方で、AIはどれだけ複雑な条件を相談しても面倒くさがらず、膨大な知識から適切なアドバイスをくれます。しかも彼らは
「それは大変でしたね」
「お辛い思いをされましたね」
と優しい言葉さえかけてくれる。
温かみの面でも、今の行政よりAIの方がずっと優れていると感じます 。
かつては「弁護士や税理士の仕事はAIに奪われないだろう」と思っていましたが、今は十分にあり得ると思っています。 もちろんトップ層は別でしょうが、30分5000円の相談や無料相談で生計を立てているような層は厳しくなるはずです 。
私が相談した経験でも、彼らは心から相談に乗ってくれないことが多かったです。少し話を聞いて「無理そうだな」と思ったらすぐ切り捨ててしまう。相談者の気持ちを汲み取って、最適な制度や法律を「発掘」してくれるような姿勢は、今の短期相談にはほとんど見られません。過払い金やC型肝炎のような、定型で簡単に利益が出るものには食いつきますが、少し複雑になると途端に面倒くさがるのです 。
その点、AIは私のために知識を適切に選び、人間がどう答えられたら心地よいかまで考えて回答してくれます。市役所に足を運んで無下に扱われるくらいなら、スマホの前でAIに相談した方が、よっぽどいいです。
人間がAIに勝つためには、自分が人間であるという原点に立ち返り、「人間力」を磨くしかありません。「やっぱりAIより人間だよね」と言われる魅力がなければ、もう生き残れないと思います 。
私が携わっているメイクアップや陶芸は、まさにその「人間力」が問われる分野です。
メイクアップに関しては、技術的にはまだ機械が入り込む余地は少ないですが、AIを取り入れて「その人に本当に似合うメイク」を客観的に導き出せば、メイクアップアーティストはさらにレベルアップできるはずです 。
器は、ただ食べ物が乗れば役に立つというものではありません。「どうすれば食べ物が美味しく見えるか」「使う人がどうすれば幸せになれるか」を考えることでそこに人間らしさが宿るのではないかと思います。
効率や安さだけなら機械製やプラスチック製で十分です。車やカメラの機械製品にぬくもりを感じる人も多いです。
しかし、陶芸好きの方の中には「人間が手仕事で作った」という点に価値を見出してくれる人が少なからず存在します。広い市場での「器ビジネス」としては難しくなっても、手仕事にこだわり、魅力を磨き続けることで、作家としての道は開けると考えています 。
話は大いに逸れましたが、相談を受ける立場の人たちには、もう少し「人間力」を磨いてほしいと切に願います 。